time limit
2005年 02月 27日
記憶の中の風景をもとにして作られた白い彫刻。
展示してる会場にて製作されたらしい。
大きいから、会場から持ち出すこともできなければ、
どこかに保存することもできない。
展示が終わった時には砕いて捨てるらしい。
「それは残念じゃないですか?」って聞かれたアーティストの答えは、
記憶はもともと、そういうものだから、いいんですと。
記憶は常にどこかにあるけれど、
ここにあります、って取り出せるものではない。
そういう掴めなさが記憶だって。
決してその場所には戻れないけれど、
そこを求めてしまう。
またその瞬間を再現したいと思ってがんばるけど、
二度とは作り出せないもの。
時間と手間をかけて作り出した作品を、
自分の手で壊す瞬間があると知っていること。
そして、それが作品の存在する意味の一つだっていうこと。
モノ作りの世界はなかなか深い。
by udanao
| 2005-02-27 11:29
| art