in between
2014年 11月 30日
いろいろな場所で自分が見送られたり、
誰かを見送ったりすることを頻繁に繰り返す中で、
去年同じスタジオで出会ったアーティストご夫妻のことをふと思い出した。
奥様の片桐三佳さんが書いてらした文章が、
今日の私の心境にとても近い。
「大きな距離を移動するということは、
それまでの自分との決別なのだと思う。
あの日、私を乗せて日本を出たのと同じ舟は、戻ってはこなかったのだ。
戻ってきた舟は、違う私を乗せていたのだから。」
おそらく、制作とは、それまでの自分を見つめつつも、
これからの自分を探していく時のプロセスが一番面白いのかもしれない。
様々な縁に導かれながら、
その時々の状況に影響を受けていろいろな作品を生み出していくことこそが、
ある街に滞在して制作をするということの醍醐味だろうし、
結局はそれが生きているということなのだろうなと、
日本に戻る母と友人を見送りながら、心の中で静かに思った。
by udanao
| 2014-11-30 15:39
| life