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by udanao
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Taiwan

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台湾の展示が終わって作品を受け取りに行く飛行機の中で、
たまたま窓側に座り、久しぶりに雲の上から空を見た。
一緒に行った妹は離れた席に座っていたので、
亡くなった人っていうのは一体どこに行くんだろうなどと考えながら
多少の孤独感を味わったりしていた。
その後無事台北に着陸し、飛行機の入り口で再び合流した妹に
「ねぇ、天国ってどこにあるのー?」とふざけて聞いてみたところ、
「ばかだねー、もっと上の方だよ!」とあっさり答えてくれて、
なんだかほっとした。
そんな、人が簡単に到達できるようなところにはないんだよって。

台湾に行くのはこれで4回目で、
行けば行くほど、10年前に初めて台湾に行った時のことを思い出す。
私の大事な友人の台湾出身のお母さんが、
私を高校の卒業祝いとして台湾に連れて行ってくれた時、
私はまだアメリカにも留学する前で、
周りがどれだけ自分を暖かく見守って支えてくれるかにも気付かずに
自分のことだけで手一杯だったのだと思う。
そして、それから10年経った今でも、
まだ同じ状態で暖かく支えてもらっていることを改めて思い知るのだ。
数年ぶりに会った人たちが「奈緒、変わらないね!」と言って優しく迎えてくれ、
おいしいものとか美しいものをたくさん見せてくれて、
改めて自分が何で写真を撮り始めたのかを思い出す。

台湾では子どもが生まれた時に、ご両親が金でできた干支のネックレスを贈り、
その子が将来何かで困った時の助けになるようなお守りとして持たせるのだと聞いた。
友人がいなくなった時に、私は友人のご両親からそのネックレスをいただいた。
時間が経ってみないとわからないことはたくさんあると思うけど、
いつになったとしても、何かが理解できたり、伝わることには意味があると感じる。
親が子を想って、何かを受け継いで行くというのは、
生き物の運命のようなもので、
きっととても美しいのだなと台湾に行くといつも思う。

私が大事だと思う友人を生んだお母さんが、
そのお母さんの長年の友達にとっての大事な人で、
だから、そのお友達が私のことや私の家族までもを大事にしてくれるという
なんだか不思議な円のようなものが、本当に暖かくて、
住んでいる所が離れていても、どんなことがあったって
繋がりを絶やさずに生きていきたいと心から思いました。
by udanao | 2012-10-23 01:25 | life